娯楽ノート

エンタメ全般についてのことを書きます

ゴトウユキコ先生の漫画紹介

f:id:NOTEBOOK:20170530104139j:plain

ゴトウ先生の漫画は面白いです。それにしても、1巻表紙の赤色率高いね。

 

以下作品紹介。 

 

 

R-中学生(1) (ヤンマガKCスペシャル)

R-中学生(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 思春期のリビドー全開青春漫画「R-中学生」 全3巻 完結

どこにでもいるある中学生男女の、些細な悩みや悶々とした日々を、少し性的に、とても馬鹿らしく、時たま真摯に描いた漫画。全3巻なのですが、巻毎によって受ける印象が違いました。お馬鹿且つお下劣なギャグが濃いシーンもあれば、恋を描いた話もあり、時には嗜好や性癖と真正面から向き合う真面目なシーンもある、振れ幅がとても大きいです。

第一話「赫色少年の素晴らしき日々」。この話は2009年『週刊ヤングマガジンおよび『モーニング』で行われる漫画新人賞の、第60回ちばてつや賞を受賞した話でもあり、ゴトウ先生の出世作であります。メインキャラクターである、伊地知学のフェティシズムを描いたこの話は強烈なインパクトがありました。初めて読んだ時心を鷲掴みにされましたね。

登場人物のキャラや言動、ストーリー展開、思春期中学生達のリビドー大爆発の各回、いろいろな要素を含めて「R-中学生」は傑作です。特に最終回は圧巻でした。

過去にネタバレたくさんの感想記事を書きました。今後、ちょこちょこ修正していきます。もう少し感想を書きたい気持ちになってきました。

 

 

 

enter-tainment.hatenablog.com

 

 

 

 

 アニマル官能ラブコメディー「ウシハル」 全5巻 完結

常に悶々としている冴えない中学生男子の清晴。清晴の自宅には飼育している仔牛のウシハルがいます。ある日、清晴にはなぜかウシハルが可愛い女の子の姿に見えるようになってしまうのです。1人と1頭の日々を官能的に描いた漫画。

ウシハルは清晴のことが大好きで、気を引こうとしたり、嫉妬をしたりと、感情表現が豊かで可愛いです。清晴もウシハルのことを大切に思っており、満更でもない感じなのですが、どんなに可愛く見えても本当の姿は牛だという防衛本能が働き、過度なスキンシップをとりたいがとれない、葛藤する清晴が面白かったです。清晴の葛藤がこの漫画の肝です。あと、何故ウシハルが人間の姿に見るのかというミステリー要素もあり、中盤から終盤にかけて、中々ドキドキする展開になっていきました。

ジャンルはラブコメディーだと思いますが、設定が特殊なので忘れそうになってしまいます。冴えない男子の元に可愛い女の子がやってきて、ひょんなことから一緒に生活をしていくという、王道なラブコメ設定をゴトウ先生流にアレンジしたのがこの「ウシハル」だと思います。

 

水色の部屋<上>

水色の部屋<上>

 

 息子から母親への屈折した愛の物語「水色の部屋」 全2巻 完結

高校生の主人公・柄本正文は母親に親以上の感情を抱いている様子。そんなある日、事件が起き、正文がとった行動とは。屈折しながらも深い親子の愛を描いた漫画です。

インパクトのある1ページ目を筆頭に序盤から不穏な雰囲気が漂っています。物語が進行していくに連れて、「それ」だけは起きてくれるなと、願ったことがピンポイントで起きてしまい、悪い予感が当たってしまいました。同じ思いをした方たくさんいらっしゃるような気がします。

ギャグがほとんどない、純シリアス物の作品です。あとがきでゴトウ先生も、「暗い映画を観てるような漫画が描きたかった」と書かれており、まさにそんな気持ちになりました。

きらめきのがおか(1) (ヤンマガKCスペシャル)

きらめきのがおか(1) (ヤンマガKCスペシャル)

 

 上京下宿純情ドラマ「きらめきのがおか」 全2巻 完結

 アイドルになる為に岡山の小さな町から上京してきた主人公・岡部花子は、夢を追う人々が集うシェアハウス「煌めきノヶ丘」に入居し、様々なはじめてに触れていくヒューマンドラマ。純人情話という感じで、朝ドラのような雰囲気を感じました。主人公の花子は育った家庭環境柄、穢れを知らない無邪気すぎる女の子で面白いです。岡山弁も可愛いです。他の作品に比べて純情なキャラクターが多く、安心して読むことができます。作中に漫画家のキャラクターが登場しますけど、このキャラを通して、ゴトウ先生自身の漫画家としての信念のようなものを感じました。熱いです。

あと、あとがきの最後の文が好きです。花子は人を前向きに明るくするパワーがあると思います。

 

 

ゴトウ先生の漫画はギャグとシリアスの要素がせめぎ合っている印象ですけど、割合を自分なりに比較すると

        ギャグ:シリアス

「R-中学生」   7:3

「ウシハル」    9:1

水色の部屋」   0:10

「きらめきのがおか」 8:2

 

この比率に根拠はなくフィーリングです。「ウシハル」が一番ギャグ要素高いです。設定の段階で面白いですからね。反対に「水色の部屋」はシリアス一色です。異色の作品だと思います。「R-中学生」はギャグ要素が高い作品ですけど、シリアスなシーンはとことん突き詰めるので、印象よりどちらの要素も強い漫画です。暗い話でもギャグが入ってくるので、程よく中和されていると思います。お馬鹿なギャグキャラクターの堀田君のおかげですね。「きらめきのがおか」はギャグというよりは、心温まる人情話です。それに、シリアスな要素も少なく、ゴトウ先生の漫画で一番読みやすいので、誰に対してもおすすめできる作品だと思います。「きらめきのがおか」もある意味、異色ですね。

 

あと、これは「水色の部屋」発売時の対談企画で書いてあったのですが、ゴトウ先生は自分の作品で「水色の部屋」が一番お気に入りだそうです。そして、ギャグを描くのはとても大変だとも書いてありました。「R-中学生」や「ウシハル」を描くのしんどかったのかなと思いますね。確かに、素人目から見てもどのジャンルを作るのが大変そうかと考えた時に「ギャグ」や「コメディー」は特に難しいだろうなと思います。笑いのツボって千差万別ですからね。したがって、今後ゴトウ先生のギャグテイストの漫画をもしかしたら読むことができないのかなと思うと、少し寂しいですね。暗めの話も面白いですけど。

 

 

最後に改めて、ゴトウ先生の漫画は面白いです。4作品とも違ったテイストですし、ストーリーに山も谷もあって最後は盛り上がって終わります。「水色の部屋」は少し違うかもしれませんけど。

絵に関しては、線が濃くて好きなタイプの絵柄です。どの作品の男の子も女の子も表情豊かで可愛いですし、見ていて飽きないです。

 

好きな漫画家で、好きな漫画群です。

 

 

広告を非表示にする